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Crossloads Universe
Tatch the Space


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「んで、なにこのでっかいゴミ?」
カティア・ヴォラードがお出迎えざまに聞いてきた。
訓練艦に戻った微叉女姉妹は、拾った人工物を重力下にある作業場に置いて、作業アーマーから降りたそうそうだった。
他にも興味津々の技術者達が自分達の仕事を中断して集まってきた。
「さぁ。」ハモって2人は言う
「ゴミ捨て場もこっちじゃないだろ?、艦の後ろのカーゴにつっこんでこいよ。」
「そうしようかとも思ったけど、興味有るじゃない?このへんな人工物。今まで見たことないでしょ?
それとも誰か知ってないかなぁ~と思ってこっちに持ってきたんだけど?」
「まぁ、使えそうな雰囲気はあるねぇ。」
カティアは、その人の体の曲線にも似た部分をまじまじと見て知識上の兵器と似てる物が無いかと想像してみた。
「敵の最新兵器廃棄物だったりして」
「廃棄物だったら使用価値ないじゃない。」
「そんな事も無いでしょうよ。」
「どうして?」
「機密事項にもなるものだったら、開発経緯から何を作ろうとしていたか把握されるでしょ。そんなもの敵にとられちゃマズイでしょ」
「ふーんそういうものなのね・・・」
「とりあえず、暇なときに見るわ。このでっかい倉庫の端っこにおいといて。」
「と、そのまえに・・・」
重力が薄いから、自分の背丈よりも高く飛べる事を考慮して、由佳は身をかがめ思いっきりジャンプして、その拾い物の塊の上にちょうど良い位置に乗った。
この人工物が人型なら胸部にあたる部分だ。
「放射線測定も・・・害なし。」
由佳が腕についた計測器を目にしてそういった。
「宇宙漂ってたものなのに?変なの・・・」
「由佳?」
「拾ったときから気になった場所があるの。先に調べてみたくて」
「胸の真ん中当たり?」
佳奈も同じように床を蹴り由佳の体に抱きつくように同じ場所に着地した。
「そうそう、妙に気になるのよね。」
「疲れたってさっきまでいってたのに、ここまで来たら急に元気になったよーぅだなぁ。」
アシド教官が、一足先にゴミと、作業用アーマーの片付けをして戻ってきた。
姉妹は小言が始まりそうなので、教官の方に向いて直立した。
「いいか!2人とも!余暇にやる喧嘩なら何も言わん!だが宇宙では死人も出る事もあるんだ!もう少し大人になれ!」
「はぁぁい。」
正直疲れが残っていたので、それあんまり気合いが入らなかった。
そんな態度がアシド教官の小言を続ける理由にもなった。
「なんだ?その気の抜けた返事は!!」
だけど、そこまで言うと艦内アナウンスがなった。
『アシド教官・・・アシド教官至急ブリッジまでご連絡下さい。』
「ちっ。続きは又今度だ。」
「はっ!」
そういうと、アシドはデッキの端のインターフォンを取りに行った。
「あ~もう、うざい。。。」
そういいながら由佳はこの人工物を探ってみた。
「教官あんなんだからまだ結婚もできないんでしょうに。」
「ねぇ!これ。」
物体の中心部に少しつぶれてはいるが腕2本分ぐらいの大きさの蓋状のトグルがあった。
その形状も見たことのない形でここを動かすと表面に筋が張っている分断されたパーツに影響を及ぼして全体的に開口してくれそうだった。
「引き起こせるかな?」
周りには何か文字らしき物も書かれているが、かすれて何語かもみえない。
何が出るかわかりもしないが、取りあえずある物は触ってみたくなる、好奇心w旺盛な姉妹ではあった。
が2人がかりで引っ張っても動かない。

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